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「心を折る」―神取忍がジャッキー佐藤との試合で腕を背後に捻った。腕がどんな状態になっているか視認できない佐藤の心は、腕より早く「折れた」。神取はそれを狙って行った。神取から言葉を引き出したのは井田真木子。#kume954

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沢木耕太郎は『銀河を渡る』でそうした経緯を踏まえつつ「心を折る・折れる」の源を杜甫に求める。それは神取忍の肉体的知性が杜甫に通じていることの証左でありそれを聴き逃さなかった井田真木子の感受性もそうであったということだ。立花隆が「とるに足らない」と評した分野が深淵な処に通じている。

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