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「犠牲と言っているのか。俺ならそんな酷いことは言わない」 難聴の父の電話は、難聴仕様の電話機で、会話の全てが聞こえくる。 私は昨夜眠れなかった。 弟の名前を聞くことも、声を聞くことも、ましてあの顔を見ることも、私の全身がそれを拒絶している。

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老父は、兄弟なのだから対立するな。兄弟の対立は、母が、そして自分が一番悲しい、と言う。 昭和の娘なら、その言葉を深く受け止め、一切の忍従でこの局面を一人で耐え忍ぶのだろう。 しかし私はそれはしない。 女を馬鹿にするな。 女の善意を踏み躙るな。

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