ポスト
○ 「……ではツクヨミ様、もう一度、状況を整理します。2時間前に暴走事故を起こして甚大な被害をもたらし、ご、ご子息……御剣殿を拉致して離脱した新型兵器……め……」 遠慮がちに口にする開発部の説明役に、斎月くおんは感情のこもらない声で返す。
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「……普通に呼称して下さい、特に気にはしていませんから」 四肢に負った軽度の凍傷は半ば以上治癒していたが、よりによって自分自身に完封されたに等しい惨状は、肉体的な傷以上に彼女の精神を打ちのめしていた。 「し、失礼いたしました。〈メカくおん〉は現在所在を捕捉されており……」