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③しかし洗濯物を取り込むときにも女はまだそこにいた。こちらを見ているわけではない、と言い聞かせてその日はやり過ごしたが、翌日もそのまた翌日も女は彼女の家を見下ろしていた。少し空いたカーテンの隙間から、微動だにせずじっと見つめている。怖くなった彼女はカーテンを開られなくなった。

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④その相談を受けた数日後に会った彼女は、少し顔色が良かった。例の女のことを聞くと、今朝から視線を感じなくなったという。僕としても一安心だが、彼女はこう続けた。 「明け方、向かいのマンションの下に警サツと救急車が来ていた。ご近所さんによると、4階で人が亡くなっていたらしい」

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