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「離れない、こみに逢えるなら如何なってもいい」 その時、何かの力が身体を浮かせ、私を石室の中へと放り込んだ。気がつくと私は暗闇の世界にいた。地面についた手には土の感触があった。私は我に返り頭上を見上げた。そこには星空があった。一瞬の出来事であったが誤って石室に落下したのではない。

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Kyiv Kalashnikov@kiyuu_channel

3年前に免色が一人でこの石室に入った奇行と思われた行為を今の私には理解できる。 「此処に来てはだめ」 私の弱さが心の叫びとして聞こえた。 「お兄ちゃん、来ないで」 いや違う、それは忘れもしない13歳で死んだ妹のこみの声だ。 「お願い、目を覚まして」 「こみなんだね」 「此処から離れて」

Kyiv Kalashnikov@kiyuu_channel

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