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記念すべき第百回多摩川散歩賞作品は満場一致で決まった。タイトルはユーフラテス川殺人事件。シュメール文明をモチーフとした硬派な歴史ミステリだ。それはいい。だが、問題は作者のペンネームにあった。筆名が「メスガキ・ザコリーナ」だったのだ。(続く
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「第百回多摩川散歩賞作品は――(ドラムロール)――メスガキ・ザコリーナ先生のユーフラテス川殺人事件です!」権威ある多摩川散歩賞において、こんな発表は許されるはずがない。選考委員たちは作者にコンタクトを取り、ペンネームの変更を要請した。しかし、ここでまた問題が起こった。(続く