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久しぶり、という程には日数は開いていないけれどマンションのエントランスで部屋番号を押す指はひどく震えていた。この時ばかりは鍵を部屋に置いてきた自分に怒りを感じた。呼び出し音が切れ、スピーカーからケンマの声が聞こえる。身長で喉が渇き切っていて声が出てこない。

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おこめとおにく@munllx16

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けれどカ.メ.ラの奥にいるケンマはそんなことを気にしていない様子で「お疲れ。今開けるね」と言った。その声はいつも通りで、何一つ変わらない。エレベーターに乗り込み、部屋がある階数のボタンを押せばゆっくりと上がっていく。そこに比例するかのように脈拍が段々と早くなっていく。

おこめとおにく@munllx16

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