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秋声は、はだかで生活しているような人間で、もの静かな語りぐちであったが、いつも一切をさらけ出していた。うちの子どもは、いい子じゃないですね、母おやがしつけすることを知らない女だったし、あたしもまた、だらしのない方だから、やがては苦労するだろうね。よくそんなことをいっていたが、
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男の子よりも女の子をかわいがり、ことに末っ子をすきなようにさせていた。 また作家としての自分の才能についてもその限界を知っていて「作家だから、とくべつの素質があるわけじゃないですよ。だれだって、ペンをもてば書けることで、ただ熟練工になるだけの努力があるか、ないかだけのちがいです