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アナは姉のイザベルに映画の話を聞くと、怪物は村外れに住んでいる精霊で、目をとじて「私はアナです」といえば話ができるという。そこに上の階の書斎を歩く父フェルナンドの足音がする。彼は口笛を吹き、珈琲が沸くのを待っている。そしてヘッドホンで小型ラジオを聞く。音は聞こえてこない。

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忍澤勉(おしざわ・つとむ) 『終わりなきタルコフスキー』発売中。@oshikun

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フェルナンドが聴いているのは共和国軍側の放送だろうか。彼はノートに綴る。それはガラス箱に入ったミツバチの観測ノートだ。「幼虫を待つのは労働のみ。唯一の休息たる死も、この巣から遠く離れねば得られない」という彼の語りの中、アナとイザベルの寝顔が映る。彼が娘たちの様子を見にくる。

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