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帰すのである。 しかしこの作品は、諸行無常である事を分かった上で、それに抗う術を実行し、仇なす者を討ち、そして見事それを成し遂げて見せたのである。本作は当然フィクションであるが、滅びる筈であった数々の文献、絵画を守り抜き、後に敦煌学として確立された裏に、主人公の様な人々は

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確かに存在したのである。 そういった歴史に埋もれていった立役者に視点を当て、『諸行無常に抗い、勝つ』という類を見ないジャイアントキリングを描いたという点で、本作は傑作と言わざるを得ない。

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