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もし彼が運命の番を​──私を選んでしまえば、今日隣にいたあのΩの子は捨てられてしまう。……捨てられたΩがどんな末路を辿るかは、よく知っているから。なにひとつ悪くないあのΩの子に、そんな思いはしてほしくないから。 運命の“彼”には、本能が選ぶ私より、彼の心が選ぶあの子をとってほしいから。

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だから私は、彼を探しに行かなかった。少しでも気配を感じれば、その姿を視界に入れるより先に逃げた。 大丈夫、今までと何も変わらない。 ……そう自分に言い聞かせていたのに、どこか胸の奥が苦しくて、痛くて、切なくて。 ロクに触れたこともないくせに、彼の熱を求めてやまない自分がいて。

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