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大長編伝奇小説《アウトドアーズ外伝》 『一九四五 極楽島』[12] 鬱蒼と茂った亜熱帯の森の、薄暗いトンネルのような小道を、腕組みをしながら歩く花見月の前に、突如、見上げるようなガジュマルの巨木が現れた。直径1メートルもある気根が10本ほど複雑に絡み合ってできた、とてつもなく

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安来太郎@NK3HSU0tJNeLyUt

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太い幹にはしめ縄が巻かれ、根元には古びた祠が祀られていた。 「こりゃ、立派な樹やなあ。トトロでも住んでそうやで」 巨大なパラソルのように張り出した、濃緑の枝葉を、ポカンと口を開けて見上げていた花見月は、湿った土と落ち葉を踏みしめる、かすかな足音が、小道の向こうから近づいて来るのを

安来太郎@NK3HSU0tJNeLyUt

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