ポスト
酒が好きなようで、たらふく酒を飲んだ日は赤い顔でぼくの話を聞いておもしろそうに笑うのだ。ぼくは酒を飲んだガさんが好きだった。開いたシャツの間からみえる肌や、ゆったり細められた星の瞳にぞっとする。 潮風で額に張り付いた青い前髪を撫で付けてやりたい気持ちになる。
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うんと優しくして求められたい気持ちになる。背中を蹴って、いつもの笑顔を崩したい気持ちになる。全部投げ出してキスしたい気持ちになる。でもそのどれも、ぼくには出来なかった。彼はぼくがなにかしようとすると、触られる事に気付いた猫みたいにするりと逃げてしまうからだった