ポスト
｢うん、学校によって服は違うけどね｣ ｢わたしも、行ける？｣ ｢行けるけど、沢山食べてよく寝て大きくならないと駄目だよ。昨日も本を読みながら寝てしまっただろ？｣ ｢コルにい、本はね、だいじなの｣ ｢知ってるよ｣ ｢うん、水色のひとが大事にしてたの｣ ｢…本の話かい？｣ ｢本のはなし？｣
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家までのいつもの道、手を繋いで歩いていた妹は考え込むような顔になったあと、突然立ち止まってぽろぽろ涙をこぼし始めた。 ｢え、マイン！？どうした！？｣ ｢…コルにい、ぜんぶ、本のはなしだったら、どうしよう｣ 言いながらも涙は止まらない。 妹は人より本を読むぶん、感受性が強いのだろうか。
