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ナイオ・マーシュ『幕が下りて』、前半は内輪もめに巻き込まれる狂言回しのトロイが魅力的＆一族のエキセントリックな描写が楽しいんだけど、後半でアレン警部に主役のバトンが渡った途端、登場人物が露骨にパズルのピースになるのがもったいない。そう思うと『オールド・アンの囁き』は見事だった。
メニューを開くナイオ・マーシュ『幕が下りて』読了。 豪邸を舞台に当主とその愛人を軸にした奇矯な一族の心理葛藤と悪意あるイタズラ騒動で一気に読ませる前半に比べ、殺人事件が起きてからの捜査パートは普通。クリスティー『ねじれた家』に設定が近いから、あのレベルを期待した僕が悪いか。まあ面白かったです。
