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いつも長袖のシャツを着ていて、夏に袖をまくって見えた腕は折れそうに細く、少し緩めた首元からはたびたび痣が見えた。その怪我どうしたの、と聞くたびその人が困ったように悲しい顔で笑うのが嫌で、なにか問題が膨れ上がっていく気配だけを感じながら話を聞くことが出来なかった

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とんぐ@tsukami_tong

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ある日、その人がはじめて顔に傷を負って現れた。右目に包帯を巻いて、頬を青黒くしていた。誰にやられたの、どうして?聞きたいことは沢山あったけどあまりに痛々しくて、何故か自分が泣きながらその人を抱きしめていた。「おれがだいじょうぶにしてあげる」根拠もないのにそう何度も唱えた

とんぐ@tsukami_tong

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