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入院中に読んでいたのが、室生犀星『芭蕉襍記』。犀星全集第三巻所収のを愛読していたのだが、活字が薄く読みにくく、つれあいに原本をプレゼントしてもらった。 発行は武蔵野書院、昭和3年5月16日。 奥の細道出立の日に合わせてあって、犀星の芭蕉敬慕の心がよくわかる。 pic.twitter.com/L8gyt6Yxd2
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この本は扉の前後に書き込みがあって、発行翌年の三月に「御卒業の小さな記念に──」〈貴美子〉さんから〈よし子〉さんへ贈られている。また、 よくみれば薺花咲く垣根かな 便りのような一文と共にこの句が書きつけてある。 1928年の若い女性二人の間でやり取りされた芭蕉。初々しい一書となった。