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長い年月の間に茂り合った水草は小舟の櫂にすがりついて、行こうとする船足を引き止める。粘土の浅黒い泥の上に水色の襞が静かにひたひたと打ちかかる。葦に混じって咲く月見草の、淡い黄の色はほのかにかすんで行く夕暮の中に、類もない美しさを持って輝くのである。-宮本百合子「農村」

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