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ラウンジには当然大勢の人がいるが、その中でも頭一つ以上抜きん出た高身長と日本人離れした先輩の顔立ちは否応なく人目を引いた。 けれど、有名人の登場にさぞざわついているだろうと見回したロビーは意外にも落ち着いていた。チラチラと視線は感じるが、さすがにお高いだけあって客層が違うらしい。

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悲鳴をあげるでも、詰め寄るでもなく、静かに。だが、遠巻きに見守っている感じだった。 「それより仕事は終わったの?」 「うん」  頷いてから先輩は迷うように視線を揺らすと、覚悟を決めたようにぐっと唇を引き締めて俺を見下ろした。青い六月の空がまっすぐに俺を映す。

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