『枕草子』には清少納言がさまざまま殿方の筆跡鑑定が得意だったという描写がありますし、『源氏物語』には六条御息所や紫の上の筆跡が大変美しく、光源氏があらためて惚れ直した、という場面があります。習字をやると最初のほうで習いますが、「書」には意外とその人自身が写し出されるものです。

全く違和感なかったのは昭和世代だからでしょうか。。 令和の今は自筆での手紙でのやりとりなんてほぼないでしょうし。お付き合いして、何かで初めてその人の書く字を見て「え？こんな文字を書く人だったの？」なんて思うこともあるのでしょうね。

私も携帯などない時代に恋愛してたクチですけど、相手から届く手紙の筆跡を指で辿ってその人の体温迄感じたい(遠距離だったので)気持ちわかりますよ🥹あの当時の恋愛は今みたいなドライで割り切ってスピード感のあるものではなく，もっとウエットで深みがあった気がする🤭

記録する手段そのものが少なかったら、筆跡だってその人を写す姿だろうと想像つきますね。 写真もない、音声通話もない、唯一触れられる痕跡が、残った手紙だけなら、何度も何度も見返しただろうと思います。 そりゃあ、気づくよね。

「蜻蛉日記」にも交際がはじまったばかりのころ、兼家からの文が「紙があまりよろしくない（吟味してない感じ）手跡も評判ほどすぐれたものではないわ（気を遣ってくれないのね）」 で、がっかりしたという記述があります。

私は手書き履歴書撲滅チームの一員ですが、現代でも手書きに個性は出るなーと面白がってます。 人が読む文字で乱暴な手書きなやつは性格大丈夫か注意。 そう言う意味で、手書き上、お近づきになりたくない歴史上の人物は道鏡です。手書きヤバい、絶対性格悪い。

収納箱の奥底から出した文箱 一生懸命筆跡を確認してる道長さま …を見てる倫子さま( ﾟдﾟ)ﾋｨ! 倫子さまは道長が大事にしている文の相手はまひろと気づきますよね… どのタイミングなのか… もう知っているのか… 楽しみで恐ろしいですね

顔も逢瀬も儘ならず娯楽は少なく、情熱や愛情を屡々自然を愛でる機会や文に込めての送受の時代。たらればさんの仰る様に、確かな確認の記憶は想い人の文章や筆跡だったと感じます。けれどふと気づいたのは、現代も今まさに顔も真実も見極め難いﾈｯﾄ世界にも同じ事が言えるなと。💌に求む人と真心では

番組初め まひろが代筆屋をしていましたね。

ドラマ内でも、行成の代筆を望む女性達から貴族の家の事情が知れたり申文を褒められて代筆である事をあっさり話したりしてますものね。(人事取りやめになったのは宋人への対策ゼロのせいだと思うけど) 会えない人の判断基準は噂話か人伝の話か筆跡を見るしか無かったかと。