ポスト

いつもは送迎されることの方が多いから、自分で車のハンドルを握るのは久々だった。 助手席に🐯を乗せ、アクセルを踏む。到着したのは、随分前に生徒達と訪れたことのある海だった。 前に来た時は冬だったから、春の明るい陽光に照らされている海はまた違って見える。 砂浜に降り、波打ち際を歩く。

メニューを開く

みんなのコメント

メニューを開く

🐯は早速靴を脱ぎ、はしゃいだ声を上げる。 「まだ春だから泳ぐには冷たいでしょ?」 僕の問いかけに、🐯は首を横に振った。 「泳げなくてもいいんよ」 「そう?」 「俺、地元が海近くてよく行ってたからさ。こうやって散歩するだけでも嬉しくて」 その言葉に納得する。 🐯が地元を離れたのは15の頃。

人気ポスト

もっと見る
Yahoo!リアルタイム検索アプリ