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空は閉じていても、空気には広がりがあって計り知れない。縦ではなく横へ、壁の向こう側へ、次元の果てへ。熱い日差しが忘れた穏やかな単色の夕暮れ。部屋に入ってもう見ない。私も忘れた。扇風機が風を送っている。不自然な幕切れに相応しい風だ。ほら、もう暗くなって灯が鏤められた、(2/3)

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冴えた宵闇が空間を整理していく。そうだ、臭いをすっかり忘れていたな。あれもこれも忘れてしまったのだから。(3/3)

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