ポスト
🎨ルノワールは私にとって西洋絵画の原点。ある日パパが応接間を飾る複製画を買って帰って来た。それまでもカレンダーや何かの印刷でルノワールの絵には親しんでいたけれど、筆跡まで再現して華やかな額縁に入った複製画の存在感は別格だった。少女の絵を壁に掛けながらパパは言ったのだ、私に似てると
メニューを開くみんなのコメント
メニューを開く![](https://rts-pctr.c.yimg.jp/BgIFgYJGVIVv8u0nVJvw8B2FauAYMF4jOP5zFJAV4i5e72TLbER0xQeK1l8ZZ0OLLs7IjteoyFJ145isT60JBm_21_rsL35TRONq8Rsur9avPkHCcrFhYcQCibQCBNNpFShV1ETFt8NKvRg-Y3UnodsdZsJEJhTdzopbcXEuIdlyn6KB4la-XNCLAIrAwjMQKDUewggmnLkDeDM-VEOikQ==)
父が勝手に買った複製画を母は無駄遣いだと激怒したけれど、私は天にも昇るかと思うほど幸福だった。美貌自慢の生母に、不細工だ、男子にモテないだろう…と虐められていた思春期前の娘は、父から見ればルノワールの草束を持つ少女なのだ。鉛筆で、水彩絵の具で、何度もその絵を模写した🎨