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藤堂進は、その生涯を通して「藤堂進」であった。 彼は、幼少期から青年となるまで、つまり人間的、社会的な意味においての「一人前」へと成長する、その大部分の時期を元海軍技術中佐堀井正夫とその一家の庇護下で過ごしたが、「藤堂進」が「堀井進」へと変わる事は無かった。 #征途

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toudou@toudou_hochi

返信先:@jmsdf_yamato_bbその日の晩、堀井は書斎で秘蔵の酒を開けていた。自分のグラスの前には、琥珀色の液体が注がれた杯がもう一つ。 「藤堂さん。約束、守りましたよ」 そう呟き、亡き友と、その息子にして堀井の未来の義息に、乾杯。

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堀井にとって進は亡き友人の忘れ形見であり、自身が生きている限り責任を持つという藤堂明への約束を忘れた事はなかった。

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