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蜘蛛は細かい灰のような粒子になって消えていった。加州は刀を収めると、こちらを見た。「……加州」「体育館まで送る。俺についてきて」「お前は一体……」「その問いには答えない」それ以上言葉が出てこなかった。明らかな加州からの拒否に口が動かない。「行くよ」走り出した加州についていった。

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白樹@ioito3ko

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加州は俺の速さに合わせるように走った。幸いにも先程の落武者にも蜘蛛にも合うことはなく、体育館までは安全だった。走る中、俺はただ加州の靡く黒のロングコートと赤いマフラーを眺めていた。 体育館の扉に到着する。「入って。この中なら安全だから」「加州は」「俺にはやることがある」

白樹@ioito3ko

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