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両膝をついたままで体を起こして見ても、視界は白いまま。 スポットライトのレースは、客の顔がこちらからは見えないようにする策略だと察した。 使えない目を細め、小首を傾げ、頬を伝わせた汗に、舌を這わせた。 舌を伸ばして絡め、ぬったりと唇まで潤わせ、パカッと無防備に開いた口内に仕舞う。

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てん@x_martes

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そして、コ…クリ…と喉仏を大きく揺らして飲み下す。 その一連の流れが、まるで口淫の締めくくりのように淫靡で、どこかでグラスが落ちた。 1階の右…いや、もっと端の… 目を向ける。 白の向こうで、息を止めた音がして、うつろに微笑む。 「……あぁ、かなしいなぁ…」 もう、会えないんだね

てん@x_martes

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