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年上だ。頭にはいくつか白髪が散っていた。 少し開いた鞄からはスーツの上着の袖がだらんとはみ出ていた。 荒い息を吐きながら震え続けるそいつを下に見ながら俺はこう言った。 薄情者だと思ってくれていいぜ。 「ごめん、俺、用事あって出てくる」 そいつを家に置いて、回覧板を回しに出たんだ。

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いっぬ屋黒烏本部@ugX94lnpZ8rs5lj

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なんでだろうな。そいつより回覧板だって思ったんだよ、その時の俺は。 知らない奴より顔見知りといた方が安心できるっていうのもあったんだろうな。俺はそいつを放置した。 外に出て戸を閉めて、鍵をかけようとした時に、中から声がした。 トイレ、貸してください。 俺は早口でトイレの位置を言って

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