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六人の家族を抱えて失業した父は牛乳配達や、小麦粉を農家から仕入れてパン工場に持って行き、出来たパンを小売店に売る仕事を友人から教えてもらい、自転車に積んで走り回っていた。余ったパンが我が家の大切な食糧になった。P83-84
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しかし、社会から弾かれた父は、精神的に中々立ち上がれなかった。母は、父を「明日は明日で、何とかなりますから、元気を出して生きて行きましょうよ！」と励ましていたが、世間の冷たさに加え、紙切れ一枚の辞職勧告書の重みが二人にずっしりとのしかかった。P84-85
