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「じゃあ桂も共犯者ね」 氷菓が乗った匙を向けて彼女は笑う。 誰もが寝静まったこの時間の背徳の結晶は何故か一段と美味しそうで、美しくも見えてしまった。 「早くしないと溶けちゃうよ?」 葛藤の間もなく溶ける氷菓に急かされたのか 彼女に急かされてしまったのか 思わず匙に口を付けてしまった
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「美味しい?」 答えを知っているのに彼女は意地悪な質問をする 「美味しかった…です」 「うん。知ってる」 同じ匙で氷菓を掬い、口に含む そんな彼女を見て、冷たく甘い後味がよく一層深くなった気がした 「もう一口食べる?」 「…食べます」 促されるままにもう一口 彼女は…央は本当にズルい人だ