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アルベルトの顔はシフのマントでぐるぐる巻きになっていた。その中でじわり、涙が滲む。 (どうしてこの人は、こんなにあたたかいのだろう) シフはまだアルベルトの頭を拭いている。そのシフの腕の中へ、アルベルトはマントに埋もれた頭をもたれさせた。 「…坊や」 シフはその重みをそっと抱きしめた。

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「ありがとう、シフ」 「いいんだよ」 「君がいなければ、僕は…!」 「いいんだ。いいんだよ。こうして生きてるんだ」 マント越しに滲むアルベルトの涙がシフの首筋をしっとりと濡らしたが、それも構わなかった。アルベルトの涙が止まるまで、二人はそうしていた。

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