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P166 次に、「島」の題の例歌(証歌)には、次の三首が上げられよう。 1.波の上に見えし小島(こじま)の島隠れ行く空もなし君に別れて(拾遺集・別・金岡・352) P167 「笠の金岡(かなおか)が唐にわたりて侍りける時、妻の長歌詠みて侍りける返し」の詞書を付して載る、金岡の作。(中略)歌意は、波の上→

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に見えた小島が、船が進むにつれて島に隠れてゆく。私は旅に立つ気持ちもしないよ。愛するあなたに別れ、後ろ髪を引かれる思いのために(中略)。笠金岡の渡唐の際の妻との別れがたい気持ちを、「小島の島隠れ行く」実景に託して詠じた感慨。

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