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母親が十五里北の汽車のある町へ娘を売りに行くのである。山道に揺られながら娘は直ぐ前の運転手の正しい肩に目の光を折り取られている。黄色い服が目の中で世界のように拡がって行く。山々の姿がその肩の両方へ分れて行く。自動車は高い峠を二つ越えなければならない。『有難う』川端康成

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小説描写BOT@describegravity

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