この修道院、単に信仰表明や慈善のためだけでなく皇族女性の将来の「隠棲先」「政治的社会的な避難場所」とすることも兼ねて設立されたものでありまする。

修道誓願を立てる→修道女になる＝「キリストの花嫁」になる。 これによってそれまでの婚姻が解消され、かつ将来的に結婚が出来なくなる／結婚しなくても良くなるという考え。 この修道請願、撤回するのは（可能だし事例も無くはないけど）立てるよりもはるかに難しい（要莫大な寄進と苦行巡礼）。

ここでケカリトメネ修道院を、豊臣秀頼の娘の天秀尼が東慶寺を「DV夫に悩んだ妻たちの駆け込み寺」にしたような制度を整えない当たりが、エイレーネー皇后の政治能力というか、政治的センスの限界なんだよなぁ…。

ついに名前の出てきたケカリトメネ修道院、ケカリトメネとは「神の恩寵を授かった者」「恵まれた者」という意味で受胎告知の際に天使が聖母／生神女マリアに呼びかけた言葉、この修道院がいずれ（以下ネタバレのため自粛）…。

この修道院は亡きダラセナ様が第５１話「緋色の陰謀７」に出てきたパンテポプテス修道院を設立なされたことに倣って設立されたもの。

しかし、その考えが皇帝となるヨハネスを軽んじることになりアンナの末路に繋がりみたいな感じになるのかな？