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そのひょんなこと、というのも実は、某出版社で連載を持つ作家さんのアシスタントの傍ら私自身も漫画を描いており、その出版社でまさかのアカアシが勤務していて偶然エントランスで出くわした……というわけなのだ。お互いにこんな場所で会うとは思っておらず何が何だか分からぬまま

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少年誌の名前の書かれた名刺を彼から渡されたのは今でも印象深い出来事である。 「そもそも物件のアテがね……」 「貯金は?」 「あると思う?」 「愚問だった」 アシでいくらか稼いでいるとはいえ生活は決して豊かでは無い。その証拠に、今日の今日までアカアシが「ボロアパート」と称した

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