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戦前においては、日本でも実証主義と文献学は明確に区別されていたが、現代では実証主義と文献学はかぎりなく一致している。文献から出られないのである。文献を選別したうえで「最低限言えること」をもって、これを事実とする、という約束で、歴史学者のいう史実は成り立っているにすぎない。

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田中希生@kio_tanaka

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かつてモーパッサンは「才能あるリアリストはむしろイリュージョニスト」と言った。本来の「実証」はこのモーパッサンの言葉のうちにあるし、歴史は歴史家のこの態度によって何度でも蘇ることができるのだが、現代の歴史学者の仕事は、歴史を「最低限言えること」のうちに封印してしまうことである。

田中希生@kio_tanaka

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