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ここはファーミントン領の果樹園の一つ。今年の桃の出来を確かめるというミゲルに誘われて書も訪れていた。柔らかな緑の隙間から薄紅色が覗き、辺りは仄かに甘い香りが漂っていた。
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皮を剥き終えたミゲルは一切れ取り、書へと差し出す。 「口開けて」 初めのうちは照れが勝っていたが今となってはすっかり慣れた。こうしてミゲルが差し出してくれるものはどれもこれも、照れくささが吹き飛ぶくらい美味しい。今日の桃も口に含み噛んだ瞬間うっとりするほど甘い果汁が溢れ出してくる。