まあ、ヤンは幼少期を商船の船内で過ごし、国家という共同体というか社会の庇護をほとんど感じることなく育ったので、国家という共同体を軽視するのはキャラ造形として適切とは思うけんど、 現代日本で住んで散々社会保障山盛りの恩恵受けてるのに、それ軽視するのは……ねぇ

モサが読んだ銀英伝のどの版でもヤン・ウェンリーは 「個人の生命人権を守るための『国家や共同体の存続』を最優先」 「国家が個人の生命人権を保護しない『改革』されようとするならかつて友軍だった艦隊も皆殺し。救国軍事会議の首脳には帝国のスパイの汚名を着せる」 もさが、違う版があるもさ？

というかヤン提督はあくまで行動だけ見れば だいたい思想や理想とは正反対なことを全力でやってるのである 行動だけ見ると自由と民主主義に殉じた英雄でしかない というのがヤンの魅力なんである

ヤンは「民主共和制が守られるなら」という前提ありきで同盟の存続に命を賭す価値なしと言ってるんですよね だからこそ最後にはユリアンが帝国内に自治区を勝ち取って民主共和制の芽を守ったわけで

それを言い出すと自由惑星同盟と銀河帝国が「社会的弱者に対してどうだったか」まで詳細に検討しなければいかん、というのもあるし、ヤンは基本的に（現代日本で言えば）「防大出で目をかけてくれる幕僚クラスもいるエリート」ですからねえｗ

ヤンは、呼吸すら面倒くさいと言い、勤労意欲は無く、年金生活をひたすら夢見る人なので、むしろ共同体を重視していますよ。ただ共同体を守るために強者が弱者を犠牲にすることを批判しています。本人は元帥までなったのに、共同体を守るため司令官でも爆散ありの過酷な最前線で戦い続けましたから。

「ヤン艦隊は無能には辛い場所」と誰かが言ってましたが、圧倒的強者ですよねヤンウェンリーとその仲間

ああこれ「貴族出身の文系エリート」の思想だよね

どこでそんな発言してましたっけ？ 「人は戦争を始めるとき、命より大切なものがあるといって始め、戦争を終わらせるときは命よりも大切はないといって終わらせるものだ」というセリフはありましたが。彼の中には国家や権力に対する懐疑はあったけど無政府主義者ではなかったと思いますが。

さらに言うとヤン自身は共同体ではなく宇宙船で他人と触れ合うことなく生きてきたガチのコミュニケーション障害持ちで、政治家に文句は言うけれど軍人として政治家に軍事レクもしなければ退役軍人会と話して出兵を避けるとかもやってないんですよね。 退役軍人会なんて票田なのに。