ポスト

備え付けられたガーデンテーブルにティーセットを並べ、お茶を入れ始める。「アンティークのティーカップはな、一客の受け皿とカップの容量を同じに作る」「あぁ、それは……昔は受け皿に注いでお茶を冷ましたからね」「なんだって!」英国人なら誰しも知っている話だが。貿易商は知らなかったらしい。

メニューを開く

ぬこにゃん@ローニン小説垢@nyankoroninxxx

みんなのコメント

メニューを開く

「……如何に精巧な偽物といえど、持ち帰ったわけじゃない。意匠は真似られても、容量まで同じには作れなかっただろう?」ポタポタと。カップから受け皿に移した紅茶が、白いテーブルクロスに染みを広げる。「こ、これは! 確かに祖母のティーセットじゃない! ただで騙し取ろうとするなんて……!」

ぬこにゃん@ローニン小説垢@nyankoroninxxx

人気ポスト

もっと見る
Yahoo!リアルタイム検索アプリ