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孫達が家に戻ると、祖父は縁側でうたた寝をしていた。最近は徐々に眠る時間が増えていたが、職業柄些細な物音にも反応して目を覚ましてしまう祖父を気遣って、二人は家から離れた森の中で遊ぶことにした。

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蝉を籠いっぱいに捕まえる頃には両親が仕事から帰ってくる。優しげな笑顔に抱擁を返して、手を繋ぎながら家へ戻ると、祖父はまだ縁側で微睡んでいた。まだ夏の終わりとはいえ、山奥の村では日が落ちた途端に小さな秋の気配が顔を覗かせる。

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