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→ 別に、体が軽くなったからって熱が下がったわけじゃない。しんどさが消えたわけじゃない。頭が痛くないわけじゃない。 苛立ちだって、ぐちゃぐちゃな感情だって、消えたわけなんかじゃない。 子供じみた八つ当たり。そんなの分かってる。でもそれを抑えられる理性が、今はなかった。 →
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→ 困惑している様子のケンマの体をそっと押し出して、私は玄関の扉を閉めた。 ケンマは外で私の名前を呼んでいた。 「…別に。ケンマは彼女さんのとこ行けばいいじゃん」 「………は?」 彼女って、何。 いつもよりも低いケンマの声が、ドアの向こうから聞こえた。……なんで、怒ってんの。 →