桜木紫乃『星々たち』（実業之日本社文庫、2024年）読了。北海道の街々をさすらう千春は、内側に「情念」を抱えつつ、それをどこか他人事のように、客観的に見つめている人物です。その乾いた感覚が、北海道の景色とリンクしてきます。 #ともいしの読書日記 pic.x.com/wO7nitLDAn

柴田昌弘『フェザータッチ・オペレーション 全巻収録版』（スマートゲート、2022年）読了。中学か高校の頃にたまたま1巻を手に入れて読み、そのままになっていたのですが、ずっと続きが気になっていました。今回Kindleで入手可のことを知り、懐かしさとともに読み返しました。 #ともいしの読書日記 pic.x.com/MuVSjNHSST

かつしかけいた『東東京区区』（Two Virgins、2023年）読了。三人の主人公のうち、一人はムスリムの大学生、一人は両親がエチオピア出身の小学生、一人は不登校の中学生。昔から様々な人たちを包摂してきた東京の東半分の、優しい街の姿に焦点が当てられています。 #ともいしの読書日記 pic.x.com/aM81tH73en

森美樹『十六夜の行方』（講談社X文庫、1995年）読了。『私のいけない世界』『母親病』など、女性の欲望と情念の描写に定評のある著者のデビュー作。少女小説なので作風は大きく違いますが、つい現在の作風と比べつつも、こわれもののような若い日々を思い出しながら読みました。 #ともいしの読書日記 pic.x.com/vKI4Gode71

岩井志麻子『ふるさとは岡山にありて怖きもの』（宝島社文庫、2024年）読了。短いもので2頁ほどの短編怪談集です。怪談を書く参考にもさせていただいたのですが、やはり印象に残る話には、「答え合わせをしない」ことによる後味の悪い余韻……があると思いました。 #ともいしの読書日記 pic.x.com/E8lUYXCKRU