途中で出会う富豪や宗教家、慈善事業化も、立派なのはうわべだけであった。ラストシーンで、弁士が「何が彼女をそうさせたか」というと、「資本家だ」という声が客席からあがったりした。いわゆる『傾向映画』といわれる社会派映画のヒット作であった。

流行語【何が彼女をそうさせたか】...？👀👌 雑誌『改造』の昭和二年一月号に掲載された藤森成吉の戯曲の題名から流行語になった。昭和五年に映画され、この年の「キネマ旬報」ベストテン一位となった。貧しい家に生まれた主人公の女性が転落の道をたどるというストーリーで、

途中で出会う富豪や宗教家、慈善事業化も、立派なのはうわべだけであった。ラストシーンで、弁士が「何が彼女をそうさせたか」というと、「資本家だ」という声が客席からあがったりした。いわゆる『傾向映画』といわれる社会派映画のヒット作であった。題名の「彼女」というのも当時としては

官房機密費、つばさの党、0歳から選挙権…ここ数日、民主主義や普通選挙を崩そうとするニュースが続いてさすがに恐い。思想統制国家になったらサイレント映画だって『雄呂血』や『何が彼女をそうさせたか』が検閲で上映禁止になるかもしれへんのよ。

『何が彼女をそうさせたか』 この映画は長らく行方不明でロシアで発見されたとか。部分的に欠損部分も多く、字幕で補っています。 純粋で前向きな少女が次第に運命に押し潰されてゆく物語です。 誰か一人でも彼女の話しをじっくりと聞いてやった人はあるのだろうか… #まだ広く発見されていない映画 pic.twitter.com/YJxXLgGVB5

映画に関しては、日本で最初の前衛映画といわれている衣笠貞之助監督の『狂った一頁』（1926年）や、なんとなく現代風の題名の藤森成吉原作の『何が彼女をそうさせたか』（1929年）、小津安二郎監督の『大学は出たけれど』（1930年）などが昭和初期に製作・公開されている。