ニキビができた。明日デートなのに。最悪！そろりとニキビを触る。潰しちゃいけないらしいけど、潰したくなるのはなんでだろう。赤くなったところを触っていたから余計に赤くなった。……あ！ひっかいて潰してしまった。ああもう最悪！そしたらニキビが2つに増えた。なんで！？ #140字創作小説

「お前との婚約は破棄する！」 やっと、やっとだわ！これであの暴虐王子から解放される！暴虐王子の隣にべったりくっつく知らぬ女性に心の中で礼を言う。「わかりました。それでは手続きをしてまいります」「はぁ！？お前は俺のこと好きなんだろ！？」「誰が好きか！ばーか！」 #140字創作小説

頭が痛い。頭痛薬を飲むかと手に取る。一つフィルムから取り出したのに、勢いよく床に落ちた。ああもう。痛いから屈んだりしたくないのに。河岸で指先でとる。つるりと滑ってとんでいく。ああ！もう！なんとか指先に確保した。そしたら今度は飲むお茶をこぼした。なんて日だ！ #140字創作小説

暑い。被っていた毛布を脱ぎ捨てる。そろそろ夏用に変えなければ、と思い数週間経つ。こういうのって変えるのが何だか面倒くさい。本当は夏、冷房が効いた部屋で毛布を被って寝るのが好きだ。そうも言ってられないけれど。まあ、あと一日くらいいいか。だから一週間もそのままなんだ。 #140字創作小説

目が覚めると大きなシャンデリアが見えた。やけに柔らかいベッドに眠っている。こんなところに寝た覚えはない。ここはどこだろう。「お嬢様！」女の人の大きな声がする。「お嬢様！お気づきになられましたか！？」メイド服の女性が駆け寄ってきた。……あれ？夢の中の夢？ #140字創作小説

コーヒー豆を買ってきた。いつもはお湯に溶かすインスタントコーヒーを飲んでいる。先日入ったカフェのコーヒーの旨さに一念発起したのだ。ドリッパーを買って、フィルターを買って、ケトルまで買った。さあコーヒーを淹れるぞ。袋を開けて気付いた。豆、粉にしなきゃ淹れられない…… #140字創作小説

通話を切る。もう一週間経ったのか。気まずい時間は永遠に感じるのに休みの日は一瞬で終わるのはなぜだろう。一人で飯屋に並んでる時間は長く感じるけど、彼女と並んでるときはわりとすぐ呼ばれる気がするし。誰と過ごすのにもよるんだろうな。切ったスマホには1時間と表示されていた。 #140字創作小説

SNSを開く。特に意識せずとも時間が空いたら見てしまうのは依存かもしれない。あれ？1件通知がきている。どれどれ……確認するも特にリプライなどは来ていない。おかしいな？もう一度閉じ、開く。相変わらず通知は1のままだ。何の通知だこれ！？気になってTLみてるどころじゃねえ！ #140字創作小説

冷やし中華が食べたい。確か麺は買っていたはず……あった。でも冷蔵庫のにはハムもきゅうりもたまごもない。素パスタならぬ、素冷やし中華ってか？まあいいや。ちくわとレタスがあるからそれをのせよう。あれ？これってサラダパスタじゃね？ #140字創作小説

20時07分。おっと今日の分のソシャゲのログインを忘れていた。危ない危ない。真面目にやってるゲームはこれだけだが、課金やらなんやらで消す覚悟が持てない。ログインだけやってアイテムもらってとりあえず貯めて。あーあ、毎日の生活にもログインボーナスがあったらいいのに。 #140字創作小説

お腹が痛い。コンビニに夕飯を買いに行っただけなのにどうしてこんな目に。どうせ痛くなるならコンビニで痛くなれよ。そしたらトイレ借りるとかできたのに。腹痛と戦いながら一歩ずつ歩く。一歩が重い。思わずしゃがみこむ。「大丈夫？」車に乗った彼がこちらを見ていた。助かった！ #140字創作小説

眠い。昨日3時過ぎまでゲームをしていたせいだ。完全に自業自得。「聞いてます！？先輩！」「……っ、ああ、聞いてるよ」危ない意識が飛んでいた。もちろん話は聞いていないので彼女に合わせて適当に相槌をうつ。やば、また意識が……「先輩、好きです」「……それは聞いてたごめん」 #140字創作小説