ポーランド生まれの社会学者であり哲学者でもあるジグムント・バウマンは、その著書 「Liquid Modernity 」の中で、グローバル化した現代社会を液体と表現した。おそらくそれは、現在の日本の状況にも当てはまる。

ハンナ・アレントも、アルフレッド・シュッツも、ジグムント・バウマンもそうだが、第二次世界大戦の強制収容所の経験、あるいは亡命の経験が原動力となって書かれたものを、興味深く読んでいる。 亡命先のアメリカで建築を含むデザイン領域も発達したため、建築学徒にとってもここは避けて通れない。

ジグムント・バウマンが途中でやめちゃった、ポストモダンにおいて人びとがお互いに「道徳的無関心」の関係にならないためにもつべき「ポストモダン倫理」の構想、というのはなんだか興味深い。計画論というか、その前の「倫理」としか呼びようのない領域がある。

「ホロコーストとその実行者にかんする知識から得られる戦慄の結論は、「これ」が場合によってはわれわれにも起こるかもしれないということでなく、われわれもこれを行いうるということである。」（ジグムント・バウマン著、森田典正訳『近代とホロコースト〔完全版〕』ちくま学芸文庫、P280） pic.twitter.com/6kez7SU3uX

ジグムント・バウマンはこの状況を指して、これを少々ショッキングな言い方で「人間廃棄物」と表現している。

精神的積読にしよう。 :『自分とは違った人たちとどう向き合うか ―難民問題から考える―』(ジグムント・バウマン, 伊藤茂 著) a.co/0Rk7aoJ pic.twitter.com/AOEyf2waPI

「社会が個人生活における偶発的な事態を集団的に保障するという約束を取り下げてしまったために、社会が生み出した諸問題に対策を講じ解決策を求めるのは今や個人の仕事になっている。」（ジグムント・バウマン『自分とは違った人たちとどう向き合うか』青土社、P61） amzn.to/3V8wtah

ジグムント・バウマン「幸福論」読了 「全ての人間は、人生という名の作品を生み出す芸術家である」（極端な概要）という発想は嫌いじゃない 必ずしも同意できるかどうかは別として

【液状不安 (ソシオロジー選書)/ジグムント バウマン】リキッド・モダニティの中で生まれる不安について。死の不安、テロの不安、存在論的不安など。実際の脅威は減ってるけど、その代わりに存在論的な不安は増... →bookmeter.com/cmt/56527109 #bookmeter