『鶴は翔んでゆく（戦争と貞操）』のミハイル・カラトーゾフが1963年のキューバで撮った、超絶技巧を凝らしたプロパガンダ映画『怒りのキューバ』。実相寺昭雄も真っ青の広角&驚愕の長回しを観ているうちに、頭脳警察じゃないけど「銃をとれ！」って気持ちになってしまう。こんな世の中だからね。 pic.twitter.com/zWZxXQwC7j

ロシアの映画史を通してみると、ソ連時代の検閲による映画飢餓なんて、たった数年に過ぎない。フルシチョフによるスターリン批判の翌年にはカラトーゾフの『鶴は翔んでゆく』が出て、カンヌでグランプリを受賞。 この作品、映画ファンは必見の傑作だ。

1950年代映画ベスト アスファルト・ジャングル(1950) 白い酋長(1951) ウンベルト・D(1952) 第十七捕虜収容所(1953) 波止場(1954) 暴力団/ビッグ・コンボ(1955) 洲崎パラダイス 赤信号(1956) 鶴は翔んでゆく(1957) 深く静かに潜航せよ(1958) 甘い生活(1959)

#モノクロームの世界 女主人公と、彼女の出征した恋人の従兄弟との激情のぶつかりあい。 ピアノと爆発音、明滅する白と黒の衝突の迫力！そして訪れる静寂の力。 ミハイル・カラトーゾフ監督のソ連映画『鶴は翔んでゆく』('57年)より。カメラアングルやカメラワークも異形の、全編疾走するメロドラマ。 pic.twitter.com/v0NALTW5mX