Yahoo! JAPAN

◇15日　第106回全国高校野球選手権大会2回戦　神村学園4―3中京大中京（甲子園） 　7年ぶりに帰ってきた夏の聖地で、日本一を目指す挑戦が終わった。中京大中京（愛知）が逆転負け。2点を追う9回2死三塁から1点を返して反撃のムードをつくったが、一歩及ばず。敗れたナインは、笑顔で校歌を歌う神村学園（鹿児島）の選手を一塁ベンチ前からぼうぜんと見つめた。「本当に悔しい」。主将の杉浦正悦捕手（3年）は言葉を絞り出した。 　勝負を分けたのは、2点先行していた6回。走者を背負いながらもゼロを並べていた先発・中井が、1死二塁から連打を浴びた。2本の適時打と内野ゴロの間に3失点。エースがマウンドを引きずり下ろされた。さらに、9回先頭の入来田に3番手・宮内が被弾。杉浦は「捕手として悔いが残る一発。1球の怖さを痛感した」と唇をかんだ。 　試合後、おえつを漏らして誰よりも泣いていたのは記録員の佐古響次朗（3年）。もう一人の主将だ。部員100人余りの大所帯をまとめるため、昨夏に新チーム始動当初からダブル主将体制を敷く。高橋源一郎監督は「グラウンドで引っ張る杉浦と、部内全体をまとめる佐古」とそれぞれに役割を託した。 　今春の県大会名古屋地区予選で東邦にコールド負けしたのを機に、佐古が自らの意志で選手としては引退。「日本一を目指すためにサポート役に回った方がチームのプラスになる」と主将兼グラウンドマネジャーとなり、指導者と選手の橋渡し役として活躍した。 　互いに「信頼している」という両主将でつくりあげたチームは、7年ぶりに夏の愛知を制覇。宮崎商との1回戦では史上初の夏通算100試合目の歴史を刻み、記念の白星を飾った。目指した日本一には届かなかったが、神村学園戦の最終回の攻撃は杉浦が好きな言葉に挙げる「中京プライド」を示した。 　王手をかけた夏通算80勝目は来年に持ち越されたが、主力の岡部、村上らが残る。「自分たちより強い中京をつくって帰ってきてほしい」。最後まで誇りもって戦った3年生が聖地を後にした。

中日スポーツ-6時間前

◇15日　第106回全国高校野球選手権大会2回戦（甲子園） 　第1試合で夏の選手権で全国最多79勝を誇る中京大中京（愛知）が神村学園（鹿児島）に3―4で惜敗し、第2試合では掛川西（静岡）が岡山学芸館に0―2で敗れ、岐阜、三重と合わせて東海勢の出場4校全てが敗退した。ネットでは「東海勢全滅」などと悲鳴が上がった。 　106回目を迎えた大会初日の7日、東海勢最初に登場した県立の岐阜城北（岐阜）が強豪の智弁学園（奈良）と対戦。2点リードも9回に追いつかれて、もつれ込んだタイブレークの末に6―9で競り負けた。8日には菰野（三重）が南陽工（山口）を6―2で下し、甲子園初勝利。しかし、14日の2回戦で西日本短大付（福岡）に0―13で大敗した。 　中京大中京、掛川西も1回戦でそれぞれ宮崎商（宮崎）、日本航空（山梨）を破って初戦を突破していたが、ともに15日の2回戦で敗れた。 　夏の甲子園で東海勢が決勝まで進んだのは直近で2014年の三重（三重）。東海勢の夏の甲子園優勝は09年の中京大中京までさかのぼる。 　東海勢の悲報にX（旧ツイッター）では「高校野球、寝てる間に東海勢全滅してて残念…」「東海勢全滅だけど今年の東海って県大会で波乱多かったのよ。その状況で初戦3勝1敗は褒め称えられて良い」「掛川西も負けとるがな東海勢全滅や…どこ応援しようかな…小松大谷か相模あたりでも応援しようかな…」「東海勢全滅、中部でも小松大谷だけか、高校野球」などと無念と戸惑いと交錯した。

中日スポーツ-7時間前