昭和(音楽アルバム)
『昭和』(しょうわ)は、日本のシンガーソングライターである長渕剛の11枚目のオリジナル・アルバム、およびアルバムの12曲目に収録されている楽曲である。 1989年3月25日に東芝EMIのエキスプレスレーベルからリリースされた。前作『LICENSE』(1987年)よりおよそ1年5ヶ月ぶり、セルフカバー・アルバム『NEVER CHANGE』(1988年)より1年ぶりにリリースされた作品であり、全作詞・作曲およびプロデュースを長渕が担当している。 レコーディングには前作に続きギタリストとして矢島賢や笛吹利明が参加しており、音楽性としてはTBS系テレビドラマ『とんぼ』(1988年)にて長渕が演じた小川英二を彷彿させる内容のものや、鹿児島の郷里を描いた曲などで構成され、昭和という時代を長渕として総括したものとなっている。 先行シングルとしてリリースされた「NEVER CHANGE」(1988年)、『とんぼ』の主題歌として使用された「とんぼ」、東映映画『オルゴール』(1989年)の主題歌「激愛」および挿入歌「シェリー」を収録している。 その他、3曲目の「いつかの少年」においては生まれ育った鹿児島を回想し、その時代の純粋な少年の心を持ち続けたいという願望を歌っている。このタイトルは後にリリースされたベスト・アルバム『いつかの少年』(1994年)にも用いられている。 テレビドラマ『とんぼ』によって新たなイメージを打ち出した長渕は、この頃よりさらに俳優の仕事にも注力するようになった中で、演じる役柄は、気さくな人物から、粗暴とも思われかねない役柄へと変化していった。 本作は昭和から平成へと元号が変わった節目にリリースされ、オリコンチャートでは最高位1位を獲得し、売上は約63万枚と当時ではデビュー以来最高の売上を記録している。