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第１０６回全国高校野球選手権大会（岐阜城北６－９智弁学園＝延長十一回タイブレーク、７日、甲子園）開幕し、開会式に続いて１回戦３試合が行われ、第３試合では智弁学園（奈良）が岐阜城北に競り勝った。今大会は暑熱対策として、試合を午前と夕方に分ける「朝夕２部制」を初めて導入し、第１日から第３日まで実施する。この日の第３試合は午後６時５２分に始まり、同９時３６分に終了。ナイターで大熱戦が繰り広げられた。 カクテル光線に照らされ、延長十一回の激闘を制した智弁学園ナインの笑顔が輝いた。九回にあと１死で敗退の窮地に追い込まれながら土壇場で追いつき、タイブレークを制して初戦突破だ。 「夢の舞台で打ててよかった。ファーストストライクを絶対打つと決めていた」 ５安打２打点で逆転勝利に貢献した佐坂悠登内野手（３年）は喜んだ。通常のプロ野球のナイター開始よりも遅い午後６時５２分に始まった第３試合。大会史上、最も遅い午後９時４０分まであと４分と迫る９時３６分に試合終了。知花琉綺亜（るきあ）主将（３年）の第一声は「寝たい。こんな時間まで練習したこともないし、勝った喜びより、やっと終わったという気持ち」だった。 今大会から導入された「朝夕２部制」によりドラマチックな「真夏の夜の奇跡」が起きた。１－３の九回に２点を奪い、延長タイブレークに突入。十回は３得点しながら、その裏に３失点した。続く十一回。相手の守備の乱れに乗じて無安打で３点を勝ち越し、激闘を制した。 この日、ナインは開会式出席のため早朝５時１０分に起床。２部制で〝中休み〟があり、第３試合は午後６時半開始予定だった。開会式終了後、午前１０時過ぎにチーム宿舎に戻り、正午まで各自で自由時間を過ごした。佐坂は部屋で昼寝をして一旦リセット。起きてからは１人で約２キロをランニングして汗を流した。再び球場入りしてからは体のキレを出すためダッシュなどを繰り返し、夜に最高のパフォーマンスを発揮。「ナイターは苦ではなかった。時間帯が遅くなったことで準備する時間が増えたので、コンディションを調整して上げた」。ナイターにうまく対応できたことに胸を張った。 １４日の２回戦では選抜優勝校の健大高崎（群馬）とぶつかる。「『やったろう』という感じ。春の王者に対して僕らは『奈良の王者』。プライドで負けないように」。次戦は午前８時開始。今度もコンディションを完璧に合わせて大暴れする。（上阪正人）

サンケイスポーツ-8分前

「全国高校野球選手権・１回戦、智弁学園９－６岐阜城北」（７日、甲子園球場） 　勝利の女神は智弁学園にほほ笑んだ。「朝夕２部制」が採用された初日のナイターは２１時３６分に試合終了。小坂将商監督（４７）は「長い一日でした」と汗を拭った。 　１点を追う九回２死一、三塁で４番・中道優斗外野手（２年）が同点の左前適時打。土壇場で主砲が執念を見せた。延長十回タイブレークでは３点リードを逃げ切れず。それでも延長十一回に相手の失策につけ込んで３点を奪い、勝利をつかみきった。 　８時３０分からの開会式に参加し、一度ホテルに戻って睡眠を挟み、１８時５２分のプレーボールを迎えた。心地いい風が吹く中での試合に中道は「涼しくてやりやすかった」と頬を緩めた。次戦の相手は春王者の健大高崎。小坂監督は「胸を借りるつもりで向かっていきたい」と力を込めた。

デイリースポーツ-2時間前