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◇第106回全国高校野球選手権大会第6日　（2024年8月12日　　広陵2―1熊本工（2024年8月12日　甲子園） 　一歩目で「捕れる」と確信した。初回1死二塁。右中間へ低い弾道で飛んできた打球に、広陵の右翼手・田村夏芽（3年）は突っ込むと、最後はスライディングキャッチで好捕した。完全なヒット性の打球に熊本工の二塁走者・松永昂大（3年）は三塁を回っており、二塁へ転送し併殺完成。初回のピンチを救った。 　「低い打球は伸びてくるというか、落ちてこないというイメージがあるので。捕れると思った」。低反発バットの導入で大会1号本塁打が出たのは大会6日目のこの日。高い打球はなかなか飛距離が出ない。ただ、ライナー性の打球は伸びてくるため、田村は瞬時の判断で「待たずに（ダイレクトで）捕りに行った」。導入後、実戦でつかんだ低反発バットの特性をギリギリのプレーで生かした。 　ダイビングせず、スライディングで捕球に行ったのには理由があった。「脱臼癖がるので」。1年時に左肩を脱臼して以降、際どい打球はスライディングキャッチを試みているという。その方が次のプレー（送球）に移りやすい利点もある。 　名前は夏芽（なつめ）。夏（7月19日）の生まれで、強く芽生えるという願いが込められている。その名の通り、夏の甲子園で見せた力強いプレーが伝統校同士の1点を争う好ゲームを彩った。 　

スポニチアネックス-12分前

＜第106回全国高校野球選手権大会：東海大相模4ー0富山商＞◇12日◇2回戦◇甲子園 　東海大相模（神奈川）が富山商（富山）に4対0で勝利して初戦突破を決めた。 　監督として聖地・甲子園で初勝利となった東海大相模の原 俊介監督は、「私自身も小さいころから甲子園に憧れて、3年生の頃には甲子園に出れませんでしたので、選手共に監督という立場でプレー出来ましたので感無量といったところです」と振り返った。 　投打が噛み合あった試合となった。投げては先発の藤田 琉生投手（3年）が7回13奪三振無失点の好投を見せると、2番手の福田 拓翔（2年）も力のある直球を軸に2回3奪三振で完封リレーを達成した。好投した藤田に指揮官も、「初めてのマウンドで緊張するところで、丁寧に投げ切ってくれた」と話し、「変化球も器用にストライクを取れますし、角度のある直球が武器。そういった意味では彼の色を出せたと思います」と好投したエースを称えていた。 　打線も4番の金本 貫汰内野手（2年）が先制打を含む猛打賞の活躍。8回には「とにかく出塁しようと思ってバットを振ったことが結果に繋がった」と柴田 元気内野手（2年）が本塁打を放って試合を決定づけた。守備が持ち味の柴田は今大会第1号に「まさか自分が本塁打を打てると思わなかった」と驚いた表情を浮かべた。「低く強い打球を打つことを意識してきました」と新基準バットの影響を感じさせない打撃でチームを勝利に導いた。 　次戦はこの日の第1試合で熊本工に勝利した広陵と対戦。原監督は、「相模らしい戦い方を発揮できるように、伝統校である広陵さんに真正面でぶつかるよう、しっかりと準備をしたいと思います」と次戦への意気込みを語っていた。

高校野球ドットコム-2時間前