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2024年度の第106回全国高校野球選手権福岡大会は8日、3回戦が行われた。 シードの真颯館が苦しい試合をものにして4回戦に進んだ。北九州市立を相手に延長10回タイブレークの末に、8対7で勝利した。4回までに1対4とリードされたが、中盤で追いついて延長戦へ。10回表に4点を奪い、その裏の反撃を3点に抑えて逃げ切った。 シード東筑も2対1で希望が丘との接戦を制して4回戦に進出。私立強豪の九産大九州は8回コールドの8対1で筑前を退けた。 その他、祐誠、小倉工、育徳館、南筑、博多工、福岡第一が4回戦に進んだ。 9日も3回戦が予定されている。

高校野球ドットコム-49分前

◆第106回全国高校野球選手権福岡大会3回戦　東筑2―1希望が丘（8日・筑豊緑地） 　東筑の2年生右腕、山下栞汰（かんた）が1失点で完投。完封した初戦に続く2試合連続完投勝利でチームを4回戦進出に導いた。 　「うおりゃ！」「よっしゃ！」。マウンドで大声をあげながら打者に向かっていく。「自然と声が出てしまうんです。気持ちで投げているんです」。相手投手も戦番号10の2年生投手で「負けたくなかった」と気合を球に込め5安打1失点に抑えた。 　初戦の八幡工は95球で完封し、100球以内で完封する「マダックス」を達成。「初戦より今日の方が腕を振って投げられました」と、この日はわずか91球と省エネピッチングが続く。好投の秘密は抜群の制球力。初戦は1四球だったが2戦目は無四球で投げきった。「球は速くはないが、直球も変化球もすべての球種でストライクを取れる」と青野浩彦監督は山下の長所を挙げる。 　この日は「マダックス」の達成はならなかったが、8回は内野の守備の乱れからの失点したため防御率は0・00のまま。「初戦より今日（8日）の方が良かった。コントロールがいいのでリードするのが楽しいです」と捕手の大越塁（3年）はミットを構えたところに投げ込んでくる下級生右腕に信頼を置く。 　最速は132キロだが「入学したときは110キロぐらいだった」という。ダッシュやデッドリフトで下半身を鍛え、体重は入学時から10キロアップ。球速も20キロアップした。理想の投手はオリックスの山下舜平大。同じ「山下」の名字を持つ最速160キロ右腕を目標に「自分も150キロを超えたい」とデッカい目標を掲げている。 　小学生のころ、2017年夏から2季連続で甲子園に出場した東筑をテレビで見て「東筑で野球がしたい」と進学を決めた。安定した投球でチームを支えた右腕は「次もまたマダックスを狙います」。自慢のコントロールで「うおりゃ」と相手打者を打ち取り、幼いときに見た夢の舞台の近づいていく。（前田泰子）

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